マジで勘弁してくだせい。。いやいやまじで。
今さら契約キャンセルなんて…そりゃないよー。
明日から何を食べて生活していけば良いのか…死活問題です。
これは、約50万円の報酬が一瞬で消え去ってしまった、孤独なフリーランスのお話です。
契約まで話がスムーズに進む
僕は以前まで、WEBデザイナーとして、WEBサイト制作の仕事を受けていました。
フリーランスとして細々とやっており、コツコツと信頼を積み上げていき、コンスタントにお客様に問い合わせをいただけるようになりました。
そんな中、とある個人様からWEBサイトリニューアルのご相談をいただきました。
レスポンスも早く、しっかりと納得して頂いた上で、契約までスムーズに進みます。
着手金のご入金
僕の場合、契約を交わすと同時に着手金(お見積もりの半額)を頂いています。
正確には、半額と全額を選んで頂けるようにしていました。
大抵のお客様は、半額をお選びいただきますが、今回のお客様は「全額の約50万円」を一括でご入金いただきました。
当方としては有り難いことです。
ヒアリングからサイト構成へ
ヒアリング後、色々なやり取りを交わし、ワイヤーフレーム(ページ設計図)を作成します。
お客様に確認いただき、ご要望を取り入れながら再設計をおこない、いざデザインへ。
ここまでのやり取りはスムーズだったのですが…
突然連絡が途絶える
サイトのデザインに入り、確認点があったのでメールしたところ、一週間経っても返信が返ってこない。
「あれ?届いてないかな?」と思いつつ、再度メールを送信。
何日か様子を見ても何の音沙汰もなかったので、電話をかけたところ出ない…。
もちろん、タイミングが悪かったと思い、数時間後に再度TEL。
こちらも出ない。
とりあえず連絡を待ってみよう、と思い様子を見てみましたが一向に連絡がなかったので、改めて後日メールと電話をしましたが、こちらも音沙汰なし。
「ん?どういうことだろう」
お客様の気持ちを考える
沢山の制作会社がある中、当方を選んでいただき高額な料金を支払って頂くわけですから、制作だけでなく、お客様の気持ちを考えることも大切な仕事のひとつだと思っています。
フリーランスで長年活動していると、色々なお客様に出会うことがあります。
中には「ご自身の体調不良」や「身内の不幸」などで、一旦連絡が途絶えてしまう方もおられます。
そういった事情も配慮し、「連絡が来ないお客さんだからダメだ」と決めつけてしまうことは難しいんです。
何らかの確信できる事がない限り・・
確信した時の寂しさ
お客様の情報や近況を知ることは、依頼を受ける上で大切なことだと僕は思っています。
人によっては失礼に思われるかもしれませんが、そうすることで、信頼性を高めた上で取引ができるからです。
そんな中、ググっていたところ「とあるクラウドソーシングで制作募集」の内容を発見してしまいました!
「えぇーうそでしょー!」
ど、ど、どういうことですかい。
当方で依頼いただいていた制作内容を、別の方になぜか募集してるではありませんか。。
サイトデザインの一部が変更されている
それだけではありません。既存のサイトデザインがなぜか一部変更されており、新たな仮デザインのようなものが反映されていたのです。
「ふぅー、あっぱれ!」何も言えないとはこのこと。
すでに入金頂いている重み
上記の経緯があり、凹みつつも、次のアクションをどうすべきか考えなくてはいけません。
特に気になる点は、「全額入金済み」というところです。
すでに報酬額をいただいているため、「お客様から連絡がない」「理不尽な行為をされた」からといって、そのまま制作自体を無くすわけにはいきせん。
お客様からキャンセルの連絡
「別の制作会社へ発注、なぞのデザイン変更」などを目の辺りにし、混乱していたため、とりあえず一旦落ち着いてから考えようと思い、2日後あたりに連絡しようと決めた矢先に、お客様から連絡がありました!
やっぱりかーーーい!
これまでお話した経緯から、わかってはいたことですが、アッパーでノックアウトされた気分です。
結局、これ以上はどうしようもないと思い、今回の制作依頼はキャンセルという形で処理しました。
もちろん、これまでの進捗状況に応じて制作料金などはいただきましたよ。(まだ本格的にデザインに入っていなかったため少ない額です…)
50万円は僕にとっては大金です
フリーランスで活動されている中の方には、ものすごく稼いでおられる方がいますが、50万円でも僕にとっては大金です。
冒頭でもお話した通り、死活問題であり、月の売上に大きくかかわってきます。
進捗状況に応じて請求はしていますが、たかが知れてます。
本当にひどい話です。精神的ダメージ分のお金も頂きたいくらいです。
気持ちを切り替えて、他のところに目を向けるしかありません。
お客様の質が変わってきている
今回のようなことは珍しいですが、実は似たような対応をしてくるお客様は意外といます。
横柄な態度を取ってきたり、急に連絡が取れなくなったり、これまで数多く見てきました。
そんなときに思うのが、
個人でやっているフリーランスだからなのか?
と感じることがあります。
もし法人相手なら、このようなひどい対応はしていないのではないか。
実際はわかりませんが、人によっては「フリーランスか・・」「フリーランスならいいよね」など、若干下に見ている人も少なからずいると思います。
クラウドソーシングが関係している?
これは個人的に感じていることですが、クラウドソーシングが活発的になり浸透してきた頃から、言葉は悪いかもしれませんが「お客様の質が下がった」気がします。
僕がフリーランスで活動し始めた頃(約10年前)は、クラウドソーシングというような便利なサービスはなかったので、どうやって仕事を得ようか、必死で考えながら活動していました。
そこで「SEO」や「コンテンツ作成」などに力を入れて集客できるようになり、今に至るわけですが、最近お問い合わせをいただくお客様は外注慣れされているのか、けっこう雑に扱われることが多かったりします。(悲しい)
受注者側にも問題がある?
そうなった理由は、決してお客様(発注側)の問題だけではないと思います。
クラウドソーシングを活用されている方(受注側)の中には、お客様に対して適当な対応をする人もいるようです。
また、クラウドソーシングを通してのやり取りになるため、どうしても直接やり取りする場合に比べて、責任感の薄れる傾向にあるのか「出来ない案件を出来るといって受けてしまい、お客様を困らせてしまう受注者」もいるようです。
上記は、僕が以前お世話になっていたお客様から聞いたリアルな内容です。
フリーランスがもっと安心して活動できるように
今回は「約50万円の契約をキャンセルされた苦い経験」のお話をさせていただきましたが、フリーランスで活動されている方の中には、きっと同じような経験をされている人も多いと思います。
そして今後、個人で活動される人がより増えてくると予想されます。
発注者、受注者、双方にとって何がベストになるかは異なりますが、お互いに少しでも思いやりを持ち、相手のことを考えることができれば、よりWin-Winの関係を築けるのではないかと思います。